加齢による卵子や精子の劣化

卵子の老化


女性の卵子を使って人工授精すると、妊娠する確率は、

20歳で80%、35歳で15%、以下のように45歳で0.5%と着実に低下する。

33歳以降の妊孕性の低下急速に速くなっていく。

35歳以降のダウン症の確率の上昇もなかなか凄く、45歳で80倍のリスクになる。


一方で、男性側の老化では、子に統合失調症や自閉症が増えることは

あまり有名でないと思いますが、事実です。

統合失調症は父親の年齢が10歳上がる毎に1.6倍なので、ダウンほど酷くはないのですが、それなりです。


早く子どもを沢山作ることが人類進化の歴史であり、

晩婚少子化は、おそらく人類劣化の歴史となるのです。


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http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120623/t10013059751000.html


多くの夫婦が不妊に悩む原因や背景を探るため、NHKが全国の専門医療機関に調査を行ったところ、女性が年を重ねるとともに妊娠しづらくなる、「卵子の老化」に原因がある患者の割合が半数近くに上ることが、初めて明らかになりました。

専門家は「卵子の老化が知られていないことが、不妊に悩む夫婦の増加に拍車をかけている」と指摘しています。


不妊の検査や治療を受けた夫婦は6組に1組に上り、より高度な不妊治療である体外受精の件数は年間で21万件と、5年で倍増して、世界最多になりました。

NHKでは、その原因や背景を探るため、先月から今月にかけて調査を行い、全国の専門医療機関の半数に当たるおよそ300と、不妊治療をしている患者など8000人余りから回答を得ました。

このうち、医療機関に対して、不妊の原因について聞いたところ、女性では、30代半ばを過ぎると卵子の質が低下して妊娠しづらくなる「卵子の老化」に原因がある患者の割合は、平均で47%と半数近くに上ることが分かりました。

また、初診患者の平均年齢を35歳以上と答えた医療機関は77%に上りました。

10年前は20%にとどまっていたことから、卵子の老化によって妊娠が難しくなってから治療に駆け込む人が相次いでいる実態が、初めて明らかになりました。

一方、35歳以上の女性患者の中で、不妊治療を始めるまで、「卵子の老化」について「知らなかった」と答えた人が、55%と半数を超えました。

こうした患者の53%が、体外受精をすれば45歳まで妊娠は可能と考え、中には50歳まで可能と考えていた患者も17%いました。

日本産科婦人科学会によりますと、体外受精など高度な不妊治療で出産できる確率は、卵子の老化の影響で、45歳では0.5%に低下します。

不妊の問題に詳しい、東京の国立成育医療研究センターの齊藤英和医師は、「卵子が老化することが知られていないことで、高齢になっても治療を受け れば十分に妊娠は可能という誤解を生み、不妊に悩む夫婦の増加に拍車をかけている。卵子の老化について、きちんと知らせる仕組みを作る必要がある」と指摘 しています。

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卵子の老化


http://www.cdc.gov/art/ART2009/sect4_fig46-50.htm#f47


Gleicher N, "contemporary OB/GYN" Vol.50 No.4 , 1 May 2005, 65-75


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父高齢だと遺伝子変異増 自閉症と関連


http://sankei.jp.msn.com/science/news/120823/scn12082314420002-n1.htm


2012.8.23

 父親が子供をつくる年齢が16・5歳高くなると、子に伝わる遺伝子変異の数が2倍に増えるとする研究結果を、アイスランドの研究チームが22日、英科学誌ネイチャーに発表した。

  ゲノム(全遺伝情報)に含まれる塩基配列1個の変異を調査。多くは無害とみられるが、別の研究で自閉症や統合失調症との関連が報告された変異も含まれてい た。チームは「最近になって自閉症が増えているとされる背景には、父親の高齢化傾向が関係しているかもしれない」と指摘している。

 アイス ランドに住む両親と子供1人からなる家族78組のゲノムを詳しく分析。子供が持つ塩基配列の変異が両親のどちらから伝わったかを調べると、父親からが母親 からに比べ4倍多かった。父親が子供をつくる年齢が上がると伝わる変異が増加。36歳の父親は20歳の父親に比べ2倍、70歳の父親は8倍も多い変異を子 に伝える計算という。

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15人に1人 発達障害児急増のウラに「農薬汚染の食品」

2012年12月19日(水)

12月5日、文部科学省は春に実施した調査の結果を発表した。そのデータによれば、発達障害の可能性のある公立の小中学校生が、全国で推定61万3千人もいるという。これは全体の6.5%にあたり、40人学級であれば2~3人在籍している計算だ。


「発達障害は脳の機能不全です。主なものには知的能力には問題がないのに、聞く・話す・読む・書く・計算する・推論する力のうち、特定なものを苦手とする 『学習障害(LD)』。多動性、不注意、衝動性が特徴となる『注意欠陥多動性障害(ADHD)』。そして、社会性、興味、コミュニケーションについて特異 性が認められる『アスペルガー症候群』や『自閉症』などがあります」(文部科学省中央教育審議会専門委員で教育ジャーナリストの品川裕香さん)


発達障害児の“急増”の原因について、脳神経科学者(元東京都医学研究機構神経科学総合研究所参事研究員)の黒田洋一郎さんは次のように語る。


「アメリカでも日本でも、発達障害と環境化学物質汚染の関連性が研究され始めています。とくに原因として注目されているのが、有機リン系農薬やPCB(ポ リ塩化ビフェニール)などの脳に有害な神経毒性物質です。妊婦や胎児が汚染され、結果的に子供の脳の神経回路が正常に発達せず、行動異常を引き起こすので はないかと推測しているのです」


‘10年、アメリカのハーバード大学などの研究チームが、有機リン系の農薬を低濃度でも摂取した子供はADHDになりやすいことを小児学会誌に発表した。 ただし、人間の脳の仕組みは複雑きわまりなく、農薬と発達障害の因果関係を厳密に証明するためには長い年月が必要だと黒田さんはいう。


「だからといって”危険な農薬”を使い続ければ、発達障害児は今後も増加していくでしょう。それを防ぐためには、まず農薬の使用量を減らし、空中散布をや めること。農薬が含まれている家庭用殺虫剤の使用も極力避けるべきです。特に妊娠が予想される女性や子供は、できるかぎり無農薬の野菜や果物を食べてくだ さい」

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自閉症でGABA、ドーパミン、セロトニンといった神経伝達物質の分泌異常や脂質代謝異常があることは昔から指摘されている。


おそらく二次的にニューロンの過多や、海馬形成期の回旋異常も起きている。


自閉症は短期記憶(海馬の機能)が良くない。

しかし興味あることの長期記憶は非常に良い。


PCに例えると、RAMが小さく、HDDが大きいと入れる。

CPUは個人差が大きいが、やや低性能です。(筆者の個人的見解です。2012年著)

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【2012年11月11日 AFP】

自閉症の少年7人の遺体解剖の結果、彼らの脳が自閉症ではない少年のものより重く、ニューロン(神経細胞)の数も多かったとする研究結果が8日、 米国医師会雑誌(Journal of the American Medical Association、JAMA)に発表された。少人数ながら、自閉症児の脳の過成長が子宮内で起こっている可能性を示すものだと指摘している。


 米国の研究者らは、2歳から16歳までの自閉症の少年7人の遺体の脳を調べた。死因は大半が溺死だが、8歳児1人は筋肉のがんで死亡し、16歳少年1人の死因は不明だ。


 事故で死亡した自閉症ではない少年6人(対照群)の脳と同じ年齢で比較してみると、自閉症の少年の脳は前頭前皮質にあるニューロンの数が対照群の脳より67%多く、脳の重さも各年代の平均より18%近く重かった。


 皮質ニューロンは出生後に生じることはないため、自閉症児におけるニューロンの病的な多さは出生前に起因していたことになる。研究者らは、「出生前の細胞誕生や細胞維持が不完全だったことが、自閉症の発症に関係している可能性がある」と指摘した。


 前頭前皮質は、言語や意思伝達のほか、気分や注意力、社会的能力を司っている。自閉症児は通常、これらの点が得意ではない。


 米ユタ大(University of Utah)のジャネット・ラインハート(Janet Lainhart)氏らは解説記事で、「(自閉症の人では)脳を作り上げるなんらかの要因が阻害されているようだ」と記した。


 ただし今後は、こうした関連性の検証や、脳の相違が自閉症の程度にも関連しているのかなどを調べる研究が必要とされている。


 今回の論文によると、脳や頭部に異常な成長が見られる生後9~18か月の時期に自閉症の兆候が現れる傾向があることが、これまでの研究で示されているという。

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「男女ともにあまり晩婚にならないようにした方が良い。」ということが言えますが、ではどうしたら良いのでしょうか?

「secretary problem」という数学の問題があります。

秘書をあまり雇わず、お見合いという文化がある日本では、「お見合い問題」とも言われています。

例えば、10人と順番にお見合いをしていって、X人までは見送ると決めておきます。それ以上は、

「今までお見合いした中で最もその人が素晴らしかったらプロポーズする」と決めるのです。

この手法によって、10人の中でベストの一人と結婚できる確率を計算します。

この問題は、secretaryであれば、現実にも応用できますが、お見合いの場合はそのまま使うことはできません。

なぜなら、1.相手にも選ぶ権利がある。2.一度断った相手には二度と申し込めないルールですが、現実の場合(日本人では少数派ですが)挫けずに執拗にプロポーズする人を想定していません。

しかし、この2点を除いても「secretary problem」は参考になります。

この数学問題の答えは、「N/e人を見送って、それ以降に会った人が過去に会った人より素晴らしかったらプロポーズする。ベストの人と結婚できる確率は、1/e≒37% 」です。(e=2.71...という自然対数の底です。N→∞にするとこれは正しいのですが、N=10にすると、理想の人と結婚できる確率は40%ぐらいになります。)

これを現実に応用すると、18歳から30歳になるまで毎年1人ずつ合計12人と交際するとします。(ここは観察眼が鋭い人なら1年→半年に短縮できる人もいることでしょうが、一般的に半年ぐらいなら交際相手に自分の良い面しか見せないまま隠し通す人もいると思うので、1年が良いかと思います。)

「18歳から22歳までは4人と付き合うが、決して結婚はしない。

社会人になってからは、過去の異性より素晴らしかったら、そこで決断する。」

という手法はいかがでしょうか?


現実の世界で、性格・知性・教養・ルックス・体型等々、理想の相手と結婚できている人は数千~20000人に一人程度だそうです。自分の人生で会えた人の中でベストだったら、少なくとも交際を申し込むぐらいはしないとあっという間に老化します。

こう考えると、日本の「お見合い」システムは非常に合理的だと言えます。