ワクチン中の水銀(チメロサール)について

結論から言いますと、

ワクチン中に入っている水銀は水溶性のエチル水銀という形で存在し、体に蓄積しません

水俣病の原因となった脂溶性のメチル水銀とは全く別の体内分布となります。


1998年にイギリスの医師Wakefieldが、「MMRワクチンに入っている水銀が自閉症の原因となっている。」と主張し、そのデータをLancetに投稿しましたが、現在、自閉症は幾つかの遺伝子が複合的に働き生じることが次第に分かってきています。

Wakefieldは賄賂をもらい、データを捏造してLancetに投稿しました。Lancetはこの論文が捏造だったことを認め、論文掲載を2010年に撤回しました。


 【ロンドン時事】英医学誌ランセットは2日、新三種混合(MMR)ワクチンが自閉症に似た症状や内臓疾患を起こす恐れがあるとした1998年の英国人医師らの研究論文を完全撤回すると同誌電子版で発表した。

 これに先立ち英医事委員会(GMC)は1月28日、「論文の主要執筆者であるアンドルー・ウェークフィールド博士の研究手続きや過程が極めてずさんで不誠実だった」として医療倫理ガイドライン違反との裁定を下していた。

  MMRワクチンは、はしか、おたふくかぜ、風疹(ふうしん)の予防ワクチンを混合したもの。ロンドンの病院の医師だった同博士らは当時、このワクチンを接 種した子供は自閉症に似た副作用の症状を起こす場合があると同誌に論文を掲載。大きな反響を呼び、欧米各国で接種が激減した。(2010/02 /03)

ワクチン水銀添加物、問題ない

【米国小児科学会】

WHOが使用可の声明、1999年の「禁止声明」を改めて否定

2012年12月25日 米国学会短信

 米国小児科学会(AAP)は12月17日、ワ クチンの防腐剤として用いられる有機水銀の一種チメロサールの禁止を解く声明を発表した。世界保健機関(WHO)予防接種に関する戦略助言専門家グループ の推奨を追認する内容だ。学会発行のPediatrics誌1月号に掲載している。

 国連環境計画(UNEP)が環境中から水銀除去に向けた動きを推進。ワクチンのチメロサール除去が俎上に上がっていた。

 2012年、WHOはチメロサールのリスクよりも利益が高い点を確認。UNEPの条約からチメロサール禁止の項目を除くよう推奨。AAPも一致、推奨を追認する声明の発表に至った。

そもそも有害の根拠なし

 今回、UNEPは環境面からチメロサールに着目したが、過去にAAPは安全性の面からチメロサールを全面的に除去するよう推奨を出したことがあった。

 チメロサールは1930年代からワクチンの防腐剤として使われてきたエチル水銀である。メチル水銀は神 経毒として知られる一方で、エチル水銀の有害性は分かっていなかった。1999年、AAPは米国公衆衛生局と共にチメロサールをワクチンから除くように推 奨。米国のほとんどのワクチンからチメロサールは除去されるまでになった。

 除去が進んだものの、チメロサールの有害性を示すデータが示されなかった。それどころか、米国外ではチメロサールの有益性は評価され、ワクチン流通において必須の添加物として用いられてきた。

 結局、データがないままに、2002年にAAPは「白旗」を上げ、チメロサールをワクチンに含むのは問題ないとの立場を取るようになっていた。WHOもワクチンのチメロサールは問題ないと追認した。


AAP Endorses WHO Statement on Thimerosal in Vaccines

12/17/2012

For Release: December 17, 2012

The American Academy of Pediatrics (AAP) has endorsed the recommendation of the World Health Organization’s Strategic Advisory Group of Experts on Immunization regarding the use of thimerosal in vaccines. The AAP statement of endorsement is published in the January 2013 issue of Pediatrics and is released online Dec. 17, 2012. This issue of Pediatrics also includes several commentaries that provide context and background on the endorsement:

For copies of the endorsement and commentaries, or to speak to an AAP spokesperson, contact the AAP Department of Communications.