腸憩室疾患の予防には穀物と果物の食物繊維が有効

Crowe FL, et al. Gut 2014: 63: 1450-1456


食物繊維の摂取による腸憩室疾患の予防効果は, 特に穀物と果物由来の食物繊維で高いと

英国のグループがGutの9月号に発表した。


食物繊維の高摂取により腸憩室疾患の発症が減ることが示されているが,食物繊維源との関係はよく分かっていない。


同グループは,腸憩室疾患がなく過去5年間の食生活に大きな変化のない中年女性69万75例を6年間追跡し、食物繊維源と腸憩室疾患との関係を検討した。


追跡期間中に1万7,325例が腸憩室疾患で入院した。

全体の中からランダムに4,265例を選び40項目の質問票により食物繊維摂取状況を評価した。


1日の食物繊維の平均摂取量は13.8gで, 大部分が穀物,果物, じゃがいもを除く野菜, およびじゃがいもの摂取に由来していた。


<結果>

1日5gの食物繊維摂取による腸憩室疾患の相対リスク(RR)は0.86(95%CI 0.84-0.88)であった。

しかし食物繊維源によって差があり、穀物(RR 0.84. 95%CI 0.81-0.88)と果物(同0.81, 0.77-0.86)には有意な効果が見られたが、野菜(同1.03, 0.93-1.14)とじゃがいも(同1.04,1.02-1.07)の効果は有意ではなかった