大型魚

最近10年間の日本人の汚染物摂取量調査結果より、水銀一日摂取量の平均値が8.42μg/人/日(58.9μg/週)であり、このうち魚介類から6.72μg(47.0μg/週)、その他の食品から1.70μg(11.9μg/週)でした。

妊婦の耐容量は2.0μg/kg体重/週ですので、妊婦の平均体重を55.5kgとすると一週間当たりの耐容量は (2.0x55.5=111で)111μg/週となります。すなわち、妊婦を含めた日本人は平均的に現在妊婦耐容量の半分を少し上回る量の水銀を摂取して いることになります。

魚介類からの水銀摂取(47.0μg/週)のうち一般魚介類からの割合をどれくらいに見積もるかについては、我が国の15~49歳の女性における水銀摂取量の調査で、一般魚介類からの水銀摂取量はほぼ半量(47.0÷2=23.5μg/週)であったとされています。

概ね普通に魚を食べている分には、胎児に有害な影響はないでしょう。

しかし魚の良質のタンパクや油を摂取するという目的なら、大型魚よりも寿命の短い魚や、食物連鎖の上位でない魚を選んだ方がより安全と言えます。