コロナワクチンと他のワクチンによる心筋炎発生頻度の比較
Myopericarditis following COVID-19 vaccination and non-COVID-19 vaccination: a systematic review and meta-analysis
Ryan Ruiyang Ling , Kollengode Ramanathan, MD , Felicia Liying Tan , Bee Choo Tai, PhD , Jyoti Somani, FACP
Prof Dale Fisher, FRACP , et al.
Published:April 11, 2022DOI:https://doi.org/10.1016/S2213-2600(22)00059-5
https://www.thelancet.com/journals/lanres/article/PIIS2213-2600(22)00059-5/fulltext
<結論>
22件の研究(4億05 27万2 721回のワクチン接種)による心膜炎の全体的な発生率は、100万回のワクチン接種あたり33.3例(95% CI 15.3–72.6)であり、COVID-19ワクチンを受けた人々(18.2 [10.9–30.3]、11 件の研究 [3億95 36万1 933 回の投与]、高い確実性) および非 COVID-19 ワクチンを受けた人々 (56.0 [10.7–293.7]、 11 件の研究 [9 910 788 用量]、中程度の確実性、p=0.20)の間で有意差はありませんでした。
COVID-19 ワクチン接種と比較して、心筋膜炎の発生率は天然痘ワクチン接種後に有意に高かった (132.1 [81.3–214.6], p<0.0001) が、インフルエンザワクチン接種後では有意差はなかった (1.3 [ 0.0–884.1]、p=0.43)、または天然痘以外のさまざまなワクチン接種後の心筋膜炎発生率 (57.0 [1.1–3036.6]、p=0.58)も有意差はなかった。
COVID-19 ワクチンを接種した人々の心膜炎の発生率は、男性 (vs 女性)、30 歳未満の人 (vs 30 歳以上)、mRNA ワクチン (vs 非 mRNA ワクチン) および 2 回目のワクチン接種後 (1 回目または 3 回目の接種と比較して)で有意に高かった。
<解釈>
COVID-19 ワクチン接種後の心筋炎の全体的なリスクは低い。 しかし、若い男性は、特にmRNAワクチンを受けた後、心筋炎の発生率が高くなります。しかしそのような稀な有害事象のリスクは、COVID-19 感染 (心膜炎を含む) のリスクとバランスを考える必要がある。
他の研究からCoVID-19による心筋炎リスクは、mRNAワクチンによる心筋炎リスクより有意に高い。
(2022/01/08 管理者記載)