消化器疾患治療薬
妊娠中の制吐剤の使い方
個人的には、妊娠悪阻には小半夏加茯苓湯やグルタチオン(タチオン®)をお勧めします。
非妊時と同様の注意で処方して良い薬剤:
・メトクロプラミド (プリンペラン®)
・ジメンヒドリナート (ドラマミン®)
妊娠中は処方してならない、あるいは処方しない方が良い薬剤:
・ジフェンヒドラミン・ジプロフィリン (トラベルミン®)
・ドンペリドン (ナウゼリン®)
・フェノチアジン系
・チエチルベラジン (トレステン®)
・プロクロルペラジン (ノバミン®)
妊娠中の胃炎・消化性潰瘍治療薬の使い方
非妊時と同様の注意で処方して良い薬剤:
<攻撃因子抑制剤>
・制酸剤 吸収性 重曹(炭酸水素ナトリウム®)
・非吸収性 アルミゲル®、ノルモザン、酸化マグネシウム等
・抗コリン剤 三級アミン ダクチル®等
・合成四級アンモニウム塩 ファイナリン®、ブスコパン®、トランコロン®、コリオパン®
・COMT阻害剤 コスパノン®等
・パパベリン系鎮痙剤
・抗ペプシン剤 アルサルミン®
・抗ガストリン剤 セクレパン®、ウガロン®
・消化管粘膜局麻剤 ストロカイン®
・選択的ムスカリン受容体拮抗剤 ガストロゼピン®、チアトン®
<防御因子強化剤>
・粘膜保護剤 イサロン®、アランタ®
・組織修復・粘液産生分泌促進剤 ノイエル®、セルベックス®
・抗ドーパミン剤 アミコス®
・消化管ホルモン セクレパン®、ウガロン®
・臓器抽出物 ソルコセリル®
<その他>
・マーズレン®、コランチル®、キャベジン®U、
・H2-blocker タガメット®(FDA B、催奇形性・胎児毒性なし)、ガスター®、ザンタック®、アルタット®
・PPI オメプラール®(FDA C)、タケプロン®(FDA B)、パリエット®(FDA B)
<攻撃因子抑制剤>
・抗ガストリン剤 プロミド®
<防御因子強化剤>
・組織修復・粘液産生分泌促進剤 ゲファニール®
非妊時とは異なる特別な注意が必要だが、処方して良い薬剤:
<防御因子強化剤>
・抗ドーパミン剤 ドグマチール®
妊娠中は処方してならない、あるいは処方しない方が良い薬剤:
・PGアゴニスト治療薬 サイトテック®、アロカ®、カムリード®