リノール酸とCHDとの間に負の相関関係
リノール酸とCHDとの間に負の相関関係
前向きコホート研究のメタ解析でリノール酸とCHDとの間に負の相関関係
Farvid MS, et al. Circulation 2014;130: 1568-1578
前向きコホート研究を対象としたメタ解析でリノール酸の摂取と冠動脈性心疾患(CHD)のリスクとの間に
負の相関関係が認められたと米・Harvard UniversityのグループがCirculationに発表した。
先行研究では,ω-6系の多価不飽和脂肪酸であるリノール酸とCHDのリスクに関して一致した結果は得られていない。
同グループはリノール酸摂取とCHDリスクとの関係を検討した既報および未発表の前向きコホート研究13件のデータを併合し,メタ解析を行った。
これらの研究には計31万602例が参加し、CHDによる死亡5,882例を合む1万2,479件のCHDイベントが確認された。
解析の結果,リノール酸摂取の最低カテゴリー群と比べ、最高カテゴリ一群ではCHDイベントの15%減少
[相対リスク(RR)0.85, 95%CI 0.78-0.92]
とCHDによる死亡の21%減少(同0.79, 95%CI 0.71-0.89)が認められた。
飽和脂肪酸摂取によるエネルギーに代えてリノール酸摂取によるエネルギーを5%増やすことは
CHDイベントの9%減少とCHDによる死亡の13%減少と関係していた。